特定非営利活動法人 大学コンソーシアム大阪 
The Consortium of Universities in Osaka

2025年度シラバス

Web出願登録締切

5/7

出願票提出締切

5/9

科目番号

A25004

科目名

租税法~地域づくり(地域の経済・経営)の中でも税を観察してみよう~

科目開設大学名

大阪経済大学

英文科目名

Tax Law- Let's observe Tax Law through Progress of Community Development-

配当学年

3年次以上

単位数

2

募集定員(最少催行人数)

30名(3名)

年間日程

連絡先

教務部
TEL:06-6328-2431

担当教員

古賀 敬作

履修条件等

時間割

変則 夏期集中講義

開講期間

集中 講義内容を参照

教室

ルームAまたはB

キャンパス

キャンパスポート大阪

講 義 内 容

キーワード

税法務の理論と実践・市民社会・企業経営・地域経営と税務

講 義 概 要

今日のわたしたちの経済生活においては,税は無視できないような状況です。税はまた,わたしたちが住む地域の経済や地域の経営といった地域づくりにもとても関係しています。この講義では,租税法の基本的な考え方および所得税法,法人税法,相続税法,消費税法の租税実体法の基本的な考え方と基礎知識を習得し,その応用と実践へとつなげていきます。さらには,最近の税に関するホットニュース(YouTube)や国税庁Web-TAX-TVインターネット番組(税に関する動画)を鑑賞したりしながら、税の現場や税を取り巻く社会環境を考えることにします。

到 達 目 標

【準備学習について】
■租税法は応用的な学問領域でありますので,他の法律科目や会計科目と一緒に履修するのが望ましいといえます。
■ テキストや参考文献で理解を深めてください。(しっかりと復習をしてください。)

【到達目標について】
■租税法の基本的な考え方や計算方法他,個人や地域と租税の席係についての基礎知識を習得できます。
■ファイナンシャル・プランナー(FP)資格試験の「タックスプランニング」 の学習ポイントを習得できます。
■税理士試験の基礎的な理論マスターを習得できます。

【受講に際して】
授業計画記載の自主学習への積極的な取組みを望みます。

授 業 計 画

1.税を身近に考えてみよう。税の種類や税の市民社会・企業・地域経営での役割について概観します。(8月4日(月)2限:13:30-15:00)
2.所得税額計算の概観と所得概念について考えてみよう。10種類の各所得税額の計算(課税標準と税額算出の仕組)の概要からはじまり,損益通算,所得控除,税額控除,税率,という計算手順のそれぞれの段階におけるポイントを概説します。(8月4日(月)3限:15:10-16:40)
3.10種類の所得の違いについて考えてみましょう。利子所得・配当所得・不動産所得・事業所得の性質,区分基準,計算ルールについて解説します。(8月6日(水)2限:13:30-15:00)
4.10種類の所得の違いについて考えてみましょう。給与所得・退職所得・譲渡所得・山林所得・一時所得・雑所得の性質,区分基準,計算ルールについて解説します。(8月6日(水)3限:15:10-16:40)
5.所得税の計算ルールと所得控除について把握しましょう。基礎控除や給与所得控除ほか計13種類の所得税額の計算のポイントとなる点を,理論と実践の面から概説します。(8月8日(金)2限:13:30-15:00)
6.法人税の納税義務者は誰なのか。法人税の課税の対象となるさまざまな法人の種類を概説します。中には、法人税の課税の対象とならない法人もあります。(8月8日(金)3限:15:10-16:40)
7.法人の所得と計算(益金・損金とは)法人所得金額の算定の中心となる「益金」と「損金」の意味内容について,総論的に概説します。とくに無償の資産の譲渡・役務の提供により課税が生じる理由を説明します。(8月19日(火)2限:13:30-15:00)
8.棚卸資産の評価方法と固定資産の減価償却方法についての理解。評価方法の仕方により,企業の販売利益や戦略に大きく影響を及ぼす,棚卸資産の評価方法と固定資産の減却償却費の償却方法について概説します。(8月19日(火)3限:15:10-16:40)
9.役員給与の損金算入・不算入の対象について考える。会社法定立の影響を受け役員賞与(利益処分)と役員報酬の区別が曖昧となり,新たに租税法独自の考えを打ち立て「役員給与」の損金算入・不算入の対象射程を概説します。(8月21日(木)2限:13:30-15:00)
10.企業の寄附金・交際費の損金不算入の範囲。企業版ふるさと納税など,事例などを通じて,寄附金・交際費の損金不算の対象や限度額について概説します。(8月21日(木)3限:15:10-16:40)
11.相続税・贈与税の基礎を学ぶ。人の死亡によって財産が移転する機会に、その財産に関連して課される相続税・贈与税の基本的仕組みについて概説します。(8月25日(月)2限:13:30-15:00)
12.相続税額・贈与税額算出実践と世代間資産承継。相続税額・贈与税額の算出ステップを,事例を用いて解説します。また,世代間での財産移転を円滑におこなう各種税制について紹介します。(8月25日(月)3限:15:10-16:40)
13.消費税の基礎を学ぶ。わたしたちの日常生活の中でもっとも身近に感じられる税負担である消費税について,その基本的仕組みや種類や特徴を概説します。(8月27日(水)2限:13:30-15:00)
14.小規模事業者の納税義務の免除:事業者免税点制度。免税点制度の特典と用語の意味の解説し,インボイス方式(適格請求書保存方式)の導入による免税事業者への影響についてディベートします。(8月27日(水)3限:15:10-16:40)
15.仕入れ税額控除と簡易課税制度を学ぶ。税の累積を排除するという,わが国の消費税の中心的役割を果たしている前段階税額控除方式(仕入税額控除)と,中小事業者にその仕入税額控除の簡易な計算を選択制により認めている簡易課税制度について概説します。(8月29日(金)2限:13:30-15:00)
※講義日程については、シラバスで当初示した順序を変更することがある。

評 価 方 法

課題レポート:70%
平常点:30%

授業の方法

対面

授業は基本的には講義形式で行い,テキストと配布プリントに沿って進めますが,税務事例について一緒に考え検討し議論する時間を設けていきたいとおもいます。

教 科 書

【電子媒体・毎年改訂】
国税庁税務大学校令和7年度講本基礎編【入門、所得税法、法人税法、相続税法、消費税法】(※印刷配布します)
https://www.nta.go.jp/about/organization/ntc/kohon/index.htm

参 考 書

特になし

備   考

適宜,雑誌資料など紹介します。
講義内容は連続していますので,連続して出席してください。
遠慮なく、積極的に質問を投げかけてくださいね。