特定非営利活動法人 大学コンソーシアム大阪 
The Consortium of Universities in Osaka

2025年度シラバス

募集終了

Web出願登録締切

3/24

出願票提出締切

3/26

科目番号

D25029

科目名

日本語文法論

科目開設大学名

桃山学院大学

英文科目名

Japanese Syntax

配当学年

2年次以上

単位数

募集定員

若干名

年間日程

年間日程表PDF

連絡先

教務課(単位互換係)
TEL:0725-92-7596

担当教員

有川 康二

履修条件等

時間割

変則 月曜日15:00~16:30、木曜日09:20~10:50

開講期間

秋学期 

教室

未定

キャンパス

桃山学院大学(和泉キャンパス)

講 義 内 容

キーワード

自然言語、自然法則、情報、構造

講 義 概 要

消化の法則とメカニズムを理解するために胃腸という臓器(食物(情報)を分解、吸収する消化
システム)を調べます。免疫の法則とメカニズムを理解するために血液やリンパ系細胞等の免疫
システム(情報を守る器官)を調べます。この授業では、ヒト自然言語の情報処理の法則とメカ
ニズムを理解するためにヒト脳という臓器(情報を処理するシステム)を調べます。といっても
、脳を解剖したり(簡単にどこでもできません)、1台何億円もするfMRIを使って脳を調べるわ
けではありません。実際、解剖やfMRIでは言語システムで働く文法の詳しい法則や仕組みは全然
分かりません。各々が自分の母語(韓国語、中国語、日本語など)を使って、つまり、各々が自
分の脳の働きを徹底的に観察して、実験(思考実験)を行い、言語現象の論理的な説明をしてい
きます。母なる自然の創造したヒト脳(約1300gのタンパク質の塊)という情報処理システムで
働く法則とメカニズムの説明を行います。紙と鉛筆があればできます。授業をちゃんと聞かない
人、勉強する気がない人には全て無駄話に聞こえます(危険)。向学心豊かな真の大学生になる
気のない人は受講しないでください(願)。

到 達 目 標

人間の脳の言語システムは、母なる自然が創った複雑な情報処理システムです。言語システムの
意味と構造の情報処理の法則とメカニズムを調べます。頭の中ではどんな言語情報の計算が行わ
れているのか?母なる自然の創造したヒト脳の自然言語情報処理システムの法則とメカニズムを
炙り出していきます。ヒト脳が生み出す幾何学的なグラフ構造を一緒に書いてみます。

授 業 計 画

第1回:イントロ。
履修要項、シラバス、M-Portの関連箇所を読む。
ヒト脳の自然言語システムの法則とメカニズムを調べるには、どうしたらいいのか。
ヒト脳の文に対する容認性反応(OKか、変か、どの程度、変か)を調べることは、私た
ち一人一人が自分の脳を使って行う実験。
第2回:第1回の続き
第3回:「統御」の定義、「学生が大学を破壊した」という文の構造のでき方のプロセス等
第4回:第3回の続き
第5回:「学生が大学を破壊した」という能動文に対応する直接受身文は「大学が学生によって
破壊された」、間接受身文は、「国は学生に大学を破壊された」。直接受身の構造を調
べる。また、今、ホモ・サピエンス脳内の言語システムが免疫システムを偽装している
、という仮説の検証を行っているが、今回は、癌のような構造情報が存在するという話
。癌細胞とは、自分は抗体のようなふりをして、私たちの体の免疫システムを撹乱する
、抗体の働きを殺す情報(現代の医学では、この癌細胞を根絶することはできていない
)。私達の脳内の言語システムは、癌細胞の働きも偽装している。私たちの脳の働きを
観察すると、言語システムで、このような抗体(ウイルスバスター)の働きを消去する
癌のような情報が存在する、という話。
第6回:第5回の続き
第7回:英語の受身文構造、他動詞を見分ける診断法
第8回:第7回の続き
第9回:ヒンディー語の直接受身の文構造、何故、ヒンディー語なのか?英語のresembleのよう
な動詞が直接受身を形成できないのは何故か?
第10回:第9回の続き
第11回:間接受身の文構造、対応する英語の文構造(get-passive)
第12回:第11回の続き
第13回:主語の問題
第14回:第13回の続き
第15回:ヒンディー語とイタリア語の方言、フリウリ語の一致現象
第16回:第15回の続き
第17回:より効果的な主語の定義と、その具体例
第18回:第17回の続き
第19回:より明確なかたちで、定理と証明を明示する。直接受身文と可能文を利用して、ヒト脳
の生み出す幾何学的構造の存在証明を行う。可能文の例では、「〜が」が主語ではない
、「〜に」が主語となる、しかも、発音されない(あなたの耳には聞こえない)「〜に」
が主語である、という衝撃的な結論を導く証明を行う。
第20回:第19回の続き
第21回:間接受身と使役の幾何学的グラフ(文構造)が基本的に同じという証明
第22回:第21回の続き
第23回:別の主語の定義。その定理の提示と証明。
第24回:第23回の続き
第25回:変項束縛の問題を、疑問文を使用して考える。
第26回:第25回の続き
第27回:whetherを使用した、principle of minimal computation (MC; 最小計算の法則)に関す
る定理の更なる証明。数学のグラフ理論が自然言語研究にどのように貢献できるのかに
関する具体例。
第28回:第27回の続き
第29回:グラフ理論(線形代数学の応用)は自然言語研究に貢献できるか?
第30回:第29回の続き

評 価 方 法

その他:100%
講義中に自筆でノートをとってください。毎回提出の自筆授業ノートの質、量、提出具合で評価
。自筆でのノート取りは基本の基。基本の基で評価します。ここでは剽窃援助AIシステムChatG
PTも無能です。

授業の方法

対面

『講義』『実技』『アクティブラーニング』『実務経験のある教員による授業①』(日本語教師としての実務経験あり)

オフィスアワー

M-Portクラスプロファイル内[授業Q&A]より質問してください。

参 考 書

寺村秀夫(1982)『日本語のシンタクスと意味I』くろしお出版
寺村秀夫(1984)『日本語のシンタクスと意味II』くろしお出版
宮本陽一(2009)『生成文法の展開ー「移動現象」を通して』大阪大学出版会

備   考

内容を順次理解しなければ、珍糞漢糞になります。特定の教員に「授業内容を説明して」と質問
された場合、皆さんが説明する義務はありません。授業を聞いただけで最先端の内容を説明でき
なくて当然。皆さんが授業ノートを取りながら懸命に勉強する。それで十分。もし、そのような
質問にストレスを感じた場合、本学のハラスメント委員会、または、私に相談して下さい。
毎回の講義の録画データをM-Portにアップします。自筆ノートの補正に利用してください。

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