講 義 概 要 この科目は、法律の初学者が、知的財産法についての基礎知識を習得することにより、その後の専門領域の科目を円滑に履修できるようにするための入門的な科目である。 「知的財産法」には、特許法、実用新案法、意匠法、商標法、著作権法、不正競争防止法などさまざまな法律が含まれているが、この科目では、最初に知的財産法の全体像を概観した後、(1)特許法、(2)意匠法、(3)商標法、(4)著作権法という主要な4つの知的財産法について少し詳しく学んでいく。 これら4つの知的財産法には、保護対象の違いによる相違点も多いが、共通する概念や手続きも多い。そのため、まずは特許法についての概要を学習したうえで、特許法との共通点や相違点を意識しつつ、意匠法、商標法、著作権法の学習を行うことにより、効率的に知的財産制度の全体的知識を習得できるようにする。 なお、知的財産学部の学生は、「達成度確認テスト」(アセスメントテスト)に合格しないと卒業することができない。「達成度確認テスト」は、特許法、意匠法、商標法、著作権法、民法の5分野から出題されるが、本科目は、このうち特許法、意匠法、商標法、著作権法の4分野について学ぶ最初の機会である。本科目においては、実際に達成度確認テストに出題される可能性が高い問題を演習問題として取り上げることにより、達成度確認テストに向けた準備も行う。 到 達 目 標 (1)知的財産法の各法の特徴を簡潔に説明できること。 (2)各知的財産法の目的・保護客体・保護要件・保護手続・保護期間について説明できること。 (3)特許法・意匠法・商標法において出願から権利付与までの簡単な手続フローが書けること。 (4)著作権法における著作者・権利者や権利の種類・制限・存続期間の簡単な説明ができること。 授 業 計 画 | 第1回 | 知的財産法の概要(1) | | 第2回 | 知的財産法の概要(2) | | 第3回 | 知的財産法の概要(3) | | 第4回 | 知的財産法の概要(4) 特許法の概要(1) | | 第5回 | 特許法の概要(2) | | 第6回 | 特許法の概要(3) | | 第7回 | 特許法の概要(4) | | 第8回 | 特許法の概要(5) | | 第9回 | 意匠法の概要(1) | | 第10回 | 意匠法の概要(2) | | 第11回 | 商標法の概要(1) | | 第12回 | 商標法の概要(2) | | 第13回 | 著作権法の概要(1) | | 第14回 | 著作権法の概要(2) |
評 価 方 法 期末試験の点数(100%)によって評価する。ただし、毎回の授業ごとに課す授業内・授業後の課題の答案の提出状況が悪い場合は、期末試験の点数が良くても成績評価を下げることがある(減点幅は期末試験の満点の30%相当を限度とする)。 なお、毎回の授業ごとに課す課題の答案の提出は当然の前提であり、すべての課題の答案を提出したからといって、定期試験の点数が合格点に到達しない場合に救済されることはない点に留意すること。 授業の方法 対面 オフィスアワー ●吉田:授業後、原則として木曜4限に研究室で対応する。 ●小林:担当する講義・ゼミ等の時間を除き、原則として月曜~土曜の午後13時30分~18時の時間帯に研究室で対応する。 教 科 書 各法ごとに教員が作成した専用のテキストを事前に配布する 授業時には知的財産法を収録した法令集を持参すること 備 考 ●初学者に対する入門編の科目なので、スタート時点では全受講生が素人であるという前提である。したがって、分からない点(当然に多いと思われる)を積極的に質問するなど、積極的に取り組むこと。 ●講義で習得したことについての理解が定着するように、授業回ごとに復習課題を課すので、必ず答案を提出すること。 ●授業の際は必ず法令集を持参し、関連条文を読む習慣を身につけること。復習課題の答案作成時も同様に法令集をよく読むこと。 ●復習課題に対する解答を配布するので、自分の理解が正確かどうかをチェックすること。 |