講 義 概 要 現代社会が直面する金融や経済の諸問題は多彩であり、従来の経済学のカテゴリーでは十分に学ぶことができないケースがあります。この講義は、現在日本の金融・経済を巡る課題を、これまでとは違う視点から斬新かつ体系的に学ぶことを意図したものです。その内容もバラエティーに富んだものとなっています。
金融・経済の自由化やグローバリゼーションが進展し、多様な金融商品やサービスが登場するなど消費者の選択肢が拡大して、これまで以上に利便性や収益機会が得られるようになりました。その一方、私たちには自らの判断と責任において金融取引を行うべきとする、「自己責任」が求められる時代になっています。自立した個人として、実際の問題に対処して自身で合理的な選択や意思決定を行うために必要な知識基盤を身につけることが今、大切です。こうした知識や能力は豊かな暮らしや社会の実現に欠かせないばかりか、さまざまな金銭・金融トラブルから私たちの身を守ることにも役立ちます。
この授業では、「人生100年時代」といわれるなか、自身のライフデザインにもとづいた資金計画をはじめ、金融資産の基本的なしくみや特性・リスクとリターン、その活用方法、企業研究など実社会で役立つ金融リテラシー(知力)を広く身につけることを目的とします。
将来、金融業界等を志す学生にとっても、実践的で役立つ講義になるはずです。 到 達 目 標 ライフステージの重要な意思決定の場面で、的確な行動やより良い判断へと導くリテラシーを養うことを目標に、金融やその背景となる経済知識について、基礎的な内容から実務の入口までをわかりやすく解説します。
・金融や市場のさまざまな働きを知り、社会や自分との関わりについて理解を深めることができる。
・金融リテラシーを習得し、自ら主体的に判断し活用していく能力が身につく。
・自己のライフプランに基づく資金計画を作成し、課題を発見して適切な解決策を考えることができる。
授業手法 / Teaching Methods
・教員による資料等を用いた説明や課題等へのフィードバック
・学生による学習のふりかえり
・課題としての「キャッシュフロー表」作成によるライフプランニングと、株式運用ゲームを通じての資産運用体験。 授 業 計 画 | 経済の最新の出来事や授業で活かせる話題なども紹介しながら、基本的に講義形式で授業を進めます。授業では、重要と思われるところを積極的に聴き取りメモをとり、「なぜ」と自分の頭で考える訓練をしてください。 | | なお、各回のテーマ毎にレジュメを配布します。 | | | １．ガイダンス／金融リテラシーの重要性 | | ２．経済と金融の基礎(1) ／ 経済知識の基礎 | | ３．経済と金融の基礎(2）／ 金融知識の基礎 | | ４．ライフプランニング(1) ／ ライフデザインとプランニング | | ５．ライフプランニング(2) ／ キャッシュフロー表の作成 | | ６．金融商品の基礎 ／ 貯蓄型商品 | | ７．リスクとリターン | | ８．株式の基礎 (1) | | ９．株式の基礎 (2) | | 10．債券の基礎 (1) | | 11．債券の基礎 (2) | | 12．投資信託について | | 13．為替市場と外貨建て商品 | | 14．証券化商品・デリバティブ・セーフティネット | | 15．これまでの講義のまとめ | | 授業時間外学習 / Expected work outside of class | | 新聞の経済・金融面やニュースに必ず目をとおし、授業に出席することが望ましい。また、実際のup-to-dateな金融・経済の問題に関心を持っていただきたい。 | | 講義後には、授業で使用したレジュメや指定のテキストをよく読んで内容を把握、整理しておくことが望ましい。自らなぜそうなるのかを考え、わからないところは調べてみる姿勢を期待しています。 |
評 価 方 法 定期試験（筆記試験）の成績と平常成績で総合評価する。
定期試験（60％）、課題：キャッシュフロー表の作成（25％）・株式学習ゲームへの参加（10％）、平常点（5％）をベースに、授業の取り組みや参加度等を総合的に評価します。
＊仮想の所持金をもとに、実在する株式に投資を行う株式シュミレーションゲームを実施します。ゲームへの参加を通して、現実の経済や社会の動きを体感しながら学ぶことができます。
基準・評価 / Evaluation Criteria・Assessment Policy
定期試験については、基礎知識が身についているか、講義内容がきちんと理解できているかを評価します。 授業の方法 対面 オフィスアワー オフィスアワー
授業の前後に対応します。
その他、質問等についてはメールもしくはWebClassメッセージを利用してください。
ください。 参 考 書 日興リサーチセンター株式会社 『金融経済と資産運用の基礎 ～金融リテラシーを身に付ける「お金の教科書」』 ブイツーショリューション 978-4-434-26378-1
日興リサーチセンター株式会社 日本経済と資本市場－企業と投資家のガバナンスがもたらす変化 東洋経済 978-4-492-65476-7 備 考 レポート・課題等の提出物は要提出、提出期限を厳守して下さい。
本講座はSMBC日興証券グループの提供講座で、実務経験者が担当します。 |