私たちは日常生活において多種多様の商品を消費します。一方で私たちは、これらの商品が誰によって生産されたか、どこで生産されたかについては、知らないことが多いでしょう。生産と直接接することなく商品を入手し消費できるのは、生産と消費との間に介在する流通が機能しているためです。流通のしくみは「流通システム」と呼ばれます。「流通システム論」の講義では、流通システムの現状を具体的事例を通じて紹介するとともに、流通システムの構造とその生成・発展に関する理論的枠組みを解説することにより,現代の流通システムを分析する「目」を養うことを目的とします。そのうち、「流通システム論Ⅰ」では、流通とは何かを解説したうえで、流通機関、流通機能、商品、流通フローなどの基本的な概念を整理します。
なお、授業方法が変更になる場合は、事前に授業等での通知、もしくはGoogleクラスルームで通知します。
第1回 はじめに:流通システムとは |
予習内容:シラバスを読み、この科目の到達目標および講義の流れを確認する。 |
予習時間:60分 |
復習内容:この科目の対象である「流通システム」とは何かについて、講義を踏まえて理解を深める。 |
復習時間:60分 |
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第2回 流通機関の類型 |
予習内容:以下の用語の意味内容を調べる。①流通、②商業 |
予習時間:60分 |
復習内容:講義で説明した以下の基本的な用語の意味を確認し、理解を深める。 |
流通、売買、商品、直接流通、間接流通、流通経路、流通システム、流通機関、生産者、商業者、消費者 |
復習時間:120分 |
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第3回 流通機能の類型 |
予習内容:流通機能という用語の意味内容を調べる。 |
予習時間:60分 |
復習内容:①流通機能にはどのようなものがあるかを確認する。 |
②「流通機能には機関代替性という性質がある」という命題の意味するところを確認し、理解を深める。 |
復習時間:120分 |
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第4回 商品の類型 |
予習内容:以下の用語の意味を調べる。①最寄品、②買回品、③専門品 |
予習時間:60分 |
復習内容:最寄品、買回品、専門品の意味内容を復習した上で、自らの買い物行動を振り返り、消費財の3類型についてそれぞれ具体例を挙げながら説明できるかを確認する。 |
復習時間:120分 |
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第5回 流通フロー |
予習内容:以下の用語の意味を調べる。①商流、②資金流、③物流、④情報流 |
予習時間:60分 |
復習内容:講義で言及した代表的な流通フローと、第3講で解説した流通機能との対応関係を検討し、流通フローについての理解を深める。 |
復習時間:120分 |
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第6回 商流と資金流 |
予習内容:商品の売買において、代金の支払い方にはどのようなものがあるかを調べる。 |
予習時間:60分 |
復習内容:「商流と資金流は通常は同時に発生する」という命題の意味するところを復習したうえで、必ずしもそうとは言えない場合について検討して理解を深める。 |
復習時間:120分 |
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第7回 委託仕入と消化仕入 |
予習内容:日本における百貨店業界の近年の状況について調べる。 |
予習時間:60分 |
復習内容:委託仕入、消化仕入の意味内容を確認したうえで、それらの仕入方式が百貨店にどのような影響をもたらしたかについて復習して理解を深める。 |
復習時間:120分 |
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第8回 取引コスト・アプローチ |
予習内容:取引コストという用語の意味内容を調べる。 |
予習時間:60分 |
復習内容:取引コストの具体的内容を確認したうえで、取引コストが商品の売買の方法にどのような影響をもたらしうるかについて検討して理解を深める。 |
復習時間:120分 |
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第9回 垂直的マーケティング・システム |
予習内容:生鮮食料品(青果物、鮮魚)の流通経路について調べ、工場で生産される商品の流通経路との違いについて考える。 |
予習時間:60分 |
復習内容:伝統的市場取引、垂直的マーケティング・システムの意味内容を確認したうえで、様々なタイプの流通経路の性質の相違について検討して理解を深める。 |
復習時間:120分 |
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第10回 物流、ロジスティクス、SCM |
予習内容:以下の用語の意味を調べる。①物流、②ロジスティクス、③SCM |
予習時間:60分 |
復習内容:物流、ロジスティクス、SCMのそれぞれの意味内容を確認した上で、ロジスティクスやSCMといった新たな概念が必要とされる理由を検討して理解を深める。 |
復習時間:120分 |
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第11回 物流トータル・コストの最適化 |
予習内容:以下の用語の意味内容を調べる。①輸送コスト、②在庫コスト |
予習時間:60分 |
復習内容:物流では様々な局面において各コストがトレードオフの関係にあることを理解したうえで、物流コスト削減のための基本的な考え方を復習して理解を深める。 |
復習時間:120分 |
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第12回 物流の実際 |
予習内容:以下の用語の意味内容を調べる。①パレット、②コンテナ、③複合一貫輸送 |
予習時間:60分 |
復習内容:講義で紹介されたさまざまな“物流の実際”について確認したうえで、特に、近年モーダルシフトの必要性が高まってきた背景について検討して理解を深める。 |
復習時間:120分 |
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第13回 情報流 |
予習内容:以下の用語の意味内容を調べる。①JAN、②POSシステム |
予習時間:60分 |
復習内容:①POSシステムの意義と限界について検討して理解を深める。 |
②流通で活用される情報技術には、POSシステム以外にどのようなものがあるかについて復習する。 |
復習時間:120分 |
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第14回 情報の共有化と在庫調整 |
予習内容:第10講を参照しながら、ロジスティクス、SCMの意味内容を再度調べる。 |
予習時間:60分 |
復習内容:情報の共有化と物流の効率化との関連性について検討して理解を深める。 |
復習時間:120分 |
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第15回 講義のまとめ |
復習内容:定期試験にあたって、到達目標の達成状況を参照しつつ全体を復習する。 |
復習時間:240分 |
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定期試験 |