特定非営利活動法人 大学コンソーシアム大阪 
The Consortium of Universities in Osaka

2025年度シラバス

募集終了

Web出願登録締切

3/24

出願票提出締切

3/26

科目番号

H25024

科目名

地域社会学

科目開設大学名

大阪経済大学

英文科目名

Sociology of Local Community

配当学年

2年次以上

単位数

2

募集定員

若干名

年間日程

年間日程表PDF

連絡先

教務部
TEL:06-6328-2431

担当教員

難波孝志

履修条件等

時間割

火曜日 14:45〜16:15 

開講期間

春学期 

教室

受講手続時に案内

キャンパス

大隅キャンパス

講 義 内 容

キーワード

都市と農村、イエ、ムラ、自然村、地域コミュニティ、地域自治、市町村合併、リスケーリング、グローカル、地方自治体

講 義 概 要

【授業概要】
 都市化が進んだ現代社会において、「地域社会」なる社会は本当に存在するのでしょうか? 存在するとするならば、「地域社会」は有用なのでしょうか無用なのでしょうか?これが本授業の究極のテーマです。本講義では,まず学術用語としての「地域社会」の意味を明らかにした上で、社会学の立場から「地域社会」の多様な側面を論じていきます。そして、地域社会の「自治」について,事例を用いて考察します。

到 達 目 標

【到達目標】
(1)都市と農村における地域社会の問題点が指摘できる。
(2)コミュニティに関する理論の変遷が説明できる。
(3)市町村合併と地方分権について説明できる。
(4)グローバル化とリスケーリングについて説明できる。

授 業 計 画

1)オリエンテーション:講義の概要、問題提起
・内容:本講義の概要を説明し、地域社会を社会学的に考えるための社会学的発想について説明する。その上で、地域社会についての問題提起を行う。
・自主学習:社会学的発想について復習を行う(2時間)。地域社会とは何か、予習を行う(2時間)。
2)「地域」とは?、「地域社会」とは?
・内容:<地域>という言葉の多様性と多重性について、日常生活における<地域>への関与の縮小について解説する。
・自主学習:<地域>の重要性と無用性について自分自身の考えをまとめる(2時間)。1年生の時の基礎社会学の社会関係・社会組織について目を通しておく(2時間)。
3)社会関係・社会組織から社会的ネットワークへ
・内容:社会学にける社会関係・社会組織の理論から地域社会を考察する。社会的ネットワークの理論と地域社会学の理論の対比の中で、<地域>について考察する。
・自主学習:社会関係・社会集団、社会的ネットワークの理論について復習を行う(2時間)。地域コミュニティについての予習を行う(2時間)。
4)日本の社会学と「地域社会」「コミュニティ」概念
・内容:日本の社会学における「地域社会」の概念について、「コミュニティ」概念の変遷を踏まえながら論じる。
・自主学習:日本の社会学における「地域社会」概念の所説、「コミュニティ」の概念の変遷について復習を行う(2時間)。家制度について予習を行う(2時間)。
5) 家の論理
・内容:家と家族の概念、家理論のさまざまな説、親族関係と同族についての解説を行う。
    また、日本社会における家理論の擬制についても論じる。
・自主学習:日本の家の理論について復習を行う(2時間)。村の理論について予習を行う(2時間)。
6) 村のしくみ
・内容:村の枠組み、「自然村」の理論、村落空間理論について解説を行う。また、入会地、共有地、コモンズについて考察する。
・自主学習:自然村の理論、村落空間理論、コモンズ論について復習を行う(4時間)。
7) 村の組織と運営
・内容:村の組織と運営、村の共同労働について解説を行う。また、現代の財産区、財産
    管理団体、認可地縁団体などの地域住民組織についても論じる。
・自主学習:村の組織と運営について復習を行う(2時間)。リスケーリング理論について予習を行う(2時間)。
8) リスケーリング、国家・自治体と地域社会
・内容:最近特に学会でも注目を集めたリスケーリングの理論について解説する。また、地方自治体の合併問題についても論じる。
・自主学習:リスケーリング理論、地域自治組織について復習を行う(2時間)。地域自治について予習を行う(2時間)。
9)地域自治と補完性の理論
・内容:地方自治と地域自治、地域自治組織、そして補完性の理論について解説する。
・自主学習:地方自治、地域自治について復習を行う(4時間)。
10)事例研究1(長野県)
・内容: 9回までの理論を踏まえながら、長野県の事例について、事例の概要を説明する。
・自主学習:長野県の事例について、配布した事例研究の概要、について読んでおく(4時間)。
11) 事例研究2(長野県)
・内容:長野県の事例について、社会学の立場から理論的な考察を行う。
・自主学習:長野県の事例について、配布した事例研究の理論的な考察について読んでおく(4時間)。
12)事例研究3(沖縄県)
・内容:9回までの理論を踏まえながら、沖縄県の事例について、事例の概要を説明する。
・自主学習:長野県の事例に関する専門用語の復習を行う(4時間)。
13) 事例研究4(沖縄県)
・内容:沖縄県の事例について、社会学の立場から理論的な考察を行う。
・自主学習:沖縄県の事例について、配布した事例研究の概要、理論的な考察について読んでおく沖縄県の事例に関する専門用語の復習を行う(4時間)。
14) 授業の振り返り
・内容:1回目から13回目の授業の振り返りを行う。
・自主学習:学期末試験に向けて、授業全体の復習を行う(5時間以上)。
15)地域社会学のまとめ、繰り上げ試験
・内容:1回目の問題提起に対する回答の一つを紹介し、授業のまとめを行う。授業時間内に、繰り上げ試験を行う。
・自主学習:学期末試験を振り返り復習を行う(4時間)。

評 価 方 法

平常点、ミニレポート:10%
学期末試験:90%
【課題に対するフィードバックについて】
 それぞれの回のミニレポートやコミュニケーションペーパーへのコメントは、次の授業の最初で行います。

授業の方法

対面

対面授業
【授業方法】
 講義形式で授業を行います。アクティブ・ラーニングの手法を用いながら、地域社会の諸問題を議論していきます。
【一方通行の授業にならないために】
 授業時間内に、簡単なミニレポートや教員とのコミュニケーションペーパーを書いていただきます。次の授業では、これらに応答する形で前回の授業の理解をさらに深めます。

オフィスアワー

木曜5時限

教 科 書

特に指定しません。毎回、レジュメを配布します。

【受講に際して】
 講義に使用するレジュメは、KVCを通して、事前に配布します。しっかり予習してきてください。

参 考 書

森岡清志編(2008)『地域の社会学』有斐閣アルマ
鳥越皓之(2013=1985)『家と村の社会学』世界思想社
細谷昂(2021)『日本の農村-農村社会学に見る東西南北』ちくま新書

備   考

【準備学習について】
 授業は毎回の積み重ねで成り立っていますので、前回までの内容をしっかり復習し、理解しておくことが必要です。
【授業に関する連絡】
 絶えずKVCの連絡事項の内容をチェックしておいてください。毎回の授業について、KVCを使って連絡します。

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