キーワード ・変革が「待ったなし」の状況である食ビジネスの世界で将来イノベーションを生み出せるようになるために以下を理解することを目的とする。 ・一時産品生産から生活者に届くまでの食領域における仕事のつながり ・食領域における世界的な情勢変化や現時点での社会的課題 ・現在実施されている最新技術、および結果として生み出された新しい価値や新しいビジネスモデル ・将来目指すべき方向性とそのゴールに辿り着くために必要な考え方・具体的手法 講 義 概 要 ・本授業では、社会情勢の変化に伴い生じた食周辺の課題をイノベーティブに解決するため、食品開発や製造の進め方、および最新技術を含む食関連の技術(フードテック)を理解し、新たな食の価値を製品として作り上げる力を修得する。 ・そのため、以下の講義内容をベースに、イノベーティブな解決に必要な要素をグループで議論し理解を深める。 ①食産業における社会的課題とイノベーションが必要な理由 ②食品の開発や製造のプロセス、および各プロセスごとの様々な技術 ③食品産業において過去実施されてきたイノベーション事例 到 達 目 標 ①イノベーションの定義、食のイノベーションを必要とする社会的背景を理解し、イノベーションを生み出すに必要な心構えを理解し説明できる。②過去からの様々な課題解決の蓄積に基づく食品製造の流れ(原料〜開発〜製造〜物流〜販売)とそのポイントを説明できる。③社会的課題を解決するために用いられる最新のテクノロジーの具体的事例(フードテック)および生み出された新しい価値やビジネスモデルを説明できる。④食領域において将来目指すべき方向性とそのゴールに辿り着くために必要な考え方や手法を説明できる。 授 業 計 画 第1回 | フードテックの定義およびイノベーションについて | 第2回 | イノベーションが求められる食周辺の課題の背景:人口増加 | 第3回 | イノベーションが求められる食周辺の課題の背景:社会環境の変化 | 第4回 | 食品の開発から製造販売までの流れ:①食品開発プロセス-原料調達から加工製品化まで | 第5回 | 食品の開発から製造販売までの流れ:②食品開発プロセス-開発時の評価技術(賞味期限設定、官能評価) | 第6回 | 食品の開発から製造販売までの流れ:③製造および販売プロセス-製造から店頭まで(第1回目レポート) | 第7回 | 将来の食の基盤技術 | 第8回 | 食の最新トピックス①プラントベースフード(不二製油からのゲストスピーカー) | 第9回 | 食の最新トピックス②原料開発(培養肉、ゲノム編集、スマート養殖、植物工場) | 第10回 | 食の最新トピックス③製品評価、生産技術(味覚センサー、3Dプリンター、最新冷凍技術) | 第11回 | 食の最新トピックス④個別カスタマイズ(完全栄養食、AI食)(第2回目レポート) | 第12回 | 食品産業における過去のイノベーション事例紹介①(うま味、コシヒカリ、カップラーメンなど) | 第13回 | 食品産業における過去のイノベーション事例紹介②(電気炊飯器、電子レンジ、コンビニなど) | 第14回 | グループレポートの発表と議論(最終レポート) | | ※受講生の理解状況等に応じて変更する可能性がある。 |
評 価 方 法 平常点(授業内の活動、コメントシート)30%、途中レポート(2回)20%、最終レポート50%
授業の方法 対面 ・この科目は、基本的には、プリント、プレゼンスライドを用いた講義形式とする。 ・また、SDGsを含む専門的な知識を深化・定着させるため、授業中に受講生に対して適宜質問し、その回答を踏まえ授業を進める双方向コミュニケーションスタイルをとる。 ・「情報収集・分析力」を養うため、グループワークにより、レポート提出を依頼する。 (途中経過確認のため、最終提出も含め計3回の提出を依頼) ・講義後に毎回「コメントシート」において、授業に関する質問や要望を記載してもらう。 オフィスアワー ・研究室前に掲示しているオフィスアワーの時間を確認してください。 ・事前にアポイントをとることにより確実に対応できます。 ・その他学習相談などは、いつでもWebClassを利用して送信してください。 備 考 【履修上の注意】 ・授業には積極的に参加すること。 ・無遅刻、無早退、無欠席が基本。私語厳禁。 ・講義中は、私語・他人に迷惑をかける行為は慎むこと。 【準備学習】 ・講義に備え、事前に配布したプリントを予め精読し疑問点をまとめる(1時間) ・復習として、講義での学びを見直し、分かったこと分からなかったことを整理すること(1時間) ・レポートの課題をグループメンバーで分担して調査して整理すること 【担当教員からのメッセージ】 ・本講義においては、食およびモノづくりに興味がある学生の受講を希望します。 ・現状の社会課題とその課題が出てきた背景から始め、改善のための技術、さらには目指すべき方向性について講義し、議論を深めます。 ・イノベーションを生み出す人材になってもらうため、世の中の食における現状に関して意識を高く情報を集めること、およびグループでその内容について積極的に議論しレポートにまとめることを期待します。 |