講 義 概 要 本科目は、講義科目である。 あらゆる分野での活動を支えているコンピュータシステムは、機械学習タイプの新たな AI(人工知能)が中心技術として注目されるようになった。このAIについて理解し、AIを活用する事でそれぞれの専門分野のどのような課題が解決出来るのかを、検討・企画・立案できる人材が求められている。
本科目では、「AI・データサイエンス入門1」での成果をふまえ、現代社会において多種多様な分野で利活用されているコンピュータシステムの中でも、機械学習タイプの新たなAI(人工知能)について講義する。受講生は、プログラミングの基礎学習環境Scratchを用いて、機械学習AIを利用したプログラムを組み立てる。 ・各種AI機能をScratchに組み入れ、AIを活用したプログラムを作る。
・自身の専門分野で役立つ AIを活用したシステムを立案する。
・生成AI(ChatGPT:対話型AIチャットサービス)を実習し、その長所・短所・注意点を理解する。
以上のアクティブラーニングにより、AIの概要を理解する。 到 達 目 標 基礎的なAIを用いたプログラムの組み立てを実習することで、基礎的なAIシステムのプログラミングが出来るようになる。様々なタイプのAIを利用したプログラムを組み立て、AIを用いたシステムの概要を理解する。これらの実習を通して、自身の専門分野での課題を解決するAI活用システムを立案・設計できるようになる。 授 業 計 画 第1回 | オリエンテーション Scratch基礎の再確認(1) Scratchで音声翻訳機を作る | 第2回 | Scratch基礎の再確認(2) 手の指や顔をより細かく認識させる | 第3回 | ポーズ推定(1) ポーズで○×リアクションの入力 Teachable Machine(TMPose2 Scratch) | 第4回 | ポーズ推定(2) 腕立て洞窟探検ゲーム PoseNet2 Scratch | 第5回 | ポーズ推定(3) エア習字 Handpose2 Scratch | 第6回 | ポーズ推定(4) 人数カウント装置 PoseNet2 Scratch | 第7回 | 画像認識(1) 手書き数字認識 ML2 Scratch | 第8回 | 【中間テスト】 画像認識(2) おしゃれチェックミラー ML2 Scratch | 第9回 | 画像認識(3) 探し物ゲーム ImageClassifier2 Scratch | 第10回 | 画像認識(4) 食材からメニュー検索 Teachable Machine | 第11回 | 音声認識(1) 自動翻訳機 Speech2Scratch 翻訳 | 第12回 | 音声認識(2) 音声を認識し翻訳結果を音声出力 | 第13回 | 【期末テスト】 ChatGPTの概要 チャットボット | 第14回 | ChatGPTの利用・Generative Pre-trained Transformer・OpenAI | 第15回 | ChatGPT実習 得意な点・苦手な点・利用上の注意点 | |
評 価 方 法 ・成績評価の基準は平常点とする。 平常点の内訳は、授業内テスト(中間テスト30%、期末テスト30%)、授業参加姿勢の評価点40%である。 ・成績を評価する際、授業態度を考慮することがある。 特に授業の進行を妨げるような授業態度の者は、評価を落とす場合がある。 ・追・再試験は実施しないので注意すること。 授業の方法 対面 BYOD形式でパソコン実習を行います。自身のノートパソコンをじゅうぶん充電して必ず持参する事。 授業ではAIのプログラミングを中心としたアクティブラーニングをおこなう。よって欠席をせず積極的に実習に取り組むことが重要である。教科書を予習復習でも活用し、AIに関する理解を深める。 各回の授業で要点小テスト行う。この結果を自身が復習すべきポイントとして活用する。 <留意点> 1. 毎回、出欠をとる。パソコンでの実習科目なので、毎回の出席がとても重要である。 2. 出席数は、授業回数の3分の2以上であることが単位取得のための必要条件である。 3. 講義に関係のない私語や途中退室、遅刻に対しては厳重に対処し、受講態度の悪い者には退室を命じる。 教 科 書 ・「Scratchであそぶ機械学習」オライリージャパン ISBN:978-4-87311-996-0 参 考 書 ・「Scratchではじめる機械学習」オライリージャパンISBN:978-4-87311-918-2 (前期科目「AI・データサイエンス入門1」の教科書です。) ・「Scratchの絵本 プログラミングを楽しくはじめる9つの扉」 株式会社アンク 翔泳社 ISBN:978-4798163208 備 考 ・教科書の当該箇所を予め読み、実習の概要を把握して授業に臨む。 ・授業で実習した表計算やAIシステムを完成させる。またその実習内容を再確認する。 ・実習したAIに対してタイプの異なる様々なデータを与える事で、AIによる解析の様子を見て理解を深める。 ・授業内で発展学習のポイントを提示する。自身の学習レベルに応じた発展学習に取り組む。 ・実習したAIが、自身の専門とする分野でどのような用途に役立つか検討する。 ※各実習に対し、1時間程度の予習と2時間程度の制作時間を確保する事が望ましい。 |