講 義 概 要 知的財産学部には法学科目がたくさんあります。法学部ではなく、知的財産学部に来たのに、なぜ法を学ばなければならないのでしょうか。 一 つの理由は、知的財産の仕組みを整えているのが法だからです。法を学ばなければ、知的財産を学ぶことができません。実のところ、知的財産に関する法(知的財産法)というのは、法学のなかでもかなり難しいもの、応用分野になります。法学の基礎がなければ、ただ知的財産法を暗記するだけになります。暗記するだけではすぐに忘れますし、何の役にも立ちません。将来、法が変わったときには取り残されます。法がなぜ存在するのを学んでおくことが重要です。 もう一つの理由は、私たちが法を作り、法を使うからです。法は私たちの生活から遠く離れたもの、国が勝手に決めて従わせられるものと思っている人もいるかもしれません。知的財産を学ぶからといって、特許庁の言うことだけを鵜呑みにするわけでもありません。もちろん、法は国を統治する手段ですので、私たちの行動を規制しますが、その法を担っているのは私たち自身なのです。 この講義では、法学のなかでも「公法」とよばれる領域を中心に、法を学ぶ意義、法とは何か、法をどのように学ぶかを考えるとともに、公法の基礎となる憲法の概要を修得します。これは、1年次後期以降に学ぶ私法入門、権利侵害論、民法、訴訟手続論、行政法、国際関係法といった法学の基礎科目の基礎となります。さらに、知的財産法である特許法、著作権法、商標法、意匠法、不正競争防止法、国際知的財産法を整理して理解するための基盤を形成します。 到 達 目 標 (1) 法が存在している理由を考えて、法を学ぶ基礎を形成することができる。 (2) 公法の基礎、とくに憲法の概要を理解することができる。 (3) これからの日本、世界にはどのような法が必要なのかについて、論理的に検討することができる。 授 業 計 画 | 第1回 講義の導入 | | 第2回 法学の議論方法 | | 第3回 法の解釈 | | 第4回 法の体系と形式 | | 第5回 法の適用 -裁判制度と判例- | | 第6回 憲法とは何か | | 第7回 憲法の歴史 | | 第8回 平和主義 | | 第9回 国民主権・天皇・憲法改正 | | 第10回 人権総論 | | 第11回 幸福追求権 | | 第12回 平等 | | 第13回 精神的自由 | | 第14回 経済的自由・社会権 |
評 価 方 法 到達目標(1)、(2)、(3)について、定期試験と復習課題を中心に、14回すべての講義における積極的な取り組みを加味して、総合的に評価する。 評価割合の目安は、定期試験が70%、復習課題が30%である。 定期試験は学期末の定期試験期間中に実施する。 講義内容を理解しているかを確認する復習課題を毎回提示する。 到達目標(1)を達成することができない場合は不合格とする。 到達目標(1)を達成した場合、到達目標(2)と(3)の達成度を加味して、評価する。 授業の方法 対面 オフィスアワー 前期 毎週火曜日 4限(15時20分~17時) 松井研究室(1号館10階) 教 科 書 スタディ憲法〔第2版〕 曽我部真裕・ 横山真紀編 法律文化社 ポケット六法 令和8年版 森田宏樹・小泉直樹・石川健治編集代表有斐閣
備 考 (1)この講義は幅広い内容を取り扱うので、事前の予習と事後の復習が重要です。 (2)予習として、教科書の該当ページや配付資料を事前に通読して、内容をまとめてください。教科書の該当ページ、事前の検討事項は毎回の講義において提示します。六法も使ってください。 (3)復習として、教科書の該当ページを読み直し、復習課題に取り組んでください。教科書の記述も決して簡単ではありません。講義後の読み直し、講義において提示する復習課題に取り組むことが必要です。六法も使ってください。 (4)講義途中に入退室する、私語をする、騒音を出すなど、他の受講者の学習を妨げることを禁じます。他の受講者の学習を妨げる行為はこのシラバスでの約束に反しますので、他の受講者の学習を妨げる者には定期試験の結果にかかわらず、単位を与えません。 |