人々にとって最も身近で基礎的な集団として、私たちの生き方を強く規制してきた家族は、今大きく揺れ動き、その存在自体が問われるようになってきています。本講義では、基本的な家族のとらえかた、変動しつつある家族の現状を理解するとともに、そのような変化をもたらしている要因について理解し、これからの家族のありかたについて展望し、考えていくことをめざします。
毎回の講義の後にグループワークの時間を取り、日本の世帯や人口構成比に基づいた現代日本の縮図としての「架空の家族」を想定しながら毎回の授業テーマの概念についての考察を深めます。受講生の数や事情によって、授業内容を変更する可能性があります。
| 第1回 | 家族をどうとらえるか:家族のイメージ、家族の定義 自らの家族イメージを確認しながら、家族社会学における家族の定義について考えます。 |
| 第2回 | 家族分析の手がかり:家族にかかわる用語、家族の類型・分類 家族をとらえるための用語や概念を紹介し、世帯・人口構成比に基づいた「架空の家族」のグループをつくります。 |
| 第3回 | 家族の歴史的変化:「近代家族」とは、「主婦」の誕生 戦後日本の家族の変化を説明し、「近代家族」や「主婦」の出現をとらえます。グループワークで「架空の家族」の歴史的変化を考えます。 |
| 第4回 | 家族の変動と社会変動:家族形態の変化/家族機能の変化 家族変動をとらえ、家族の現代的な変化を考え、グループワークの「架空の家族」の変動を考えます。 |
| 第5回 | 家族の内部構造①:役割構造/勢力構造/感情構造 家族の内部構造(役割構造、勢力構造)を説明し、グループワークの「架空の家族」の内部構造を考えます。 |
| 第6回 | 家族の内部構造②:役割構造/勢力構造/感情構造 家族の内部構造(感情構造)を説明し、グループワークの「架空の家族」の内部構造の考察を深めます。 |
| 第7回 | 家族機能と社会的支援:子どもの養育と社会化/老親の扶養 家族機能について考え、グループワークの「架空の家族」の家族機能を考えます。 |
| 第8回 | 家族関係と家族周期:夫婦関係、親子関係、高齢期の家族関係 家族の周期的変化について考え、グループワークの「架空の家族」の家族関係の変化を考えます。 |
| 第9回 | 家族の危機とライフコース ライフコース概念や家族の危機について考え、グループワークの「架空の家族」の危機について考えます。 |
| 第10回 | ドメスティック・バイオレンス ドメスティック・バイオレンスの概念や統計を踏まえ、グループワークの「架空の家族」に暴力が起こる可能性を検討します。 |
| 第11回 | 虐待と家族 虐待の概念や対象についての検討を踏まえ、グループワークの「架空の家族」に虐待が起こる可能性を検討します。 |
| 第12回 | グループワークで考えてきた「架空の家族」の生活、家計を考える 統計資料(生活時間調査、家計調査)を参考に、グループワークの「架空の家族」の生活時間や家計状況を具体的に考える。 |
| 第13回 | 社会変動と家族①:雇用流動化のもとでの家族形成、中高年期の家族 雇用流動化による生活設計モデルの変容について説明し、グループワークの「架空の家族」のこれからについて考える。 |
| 第14回 | 社会変動と家族②:育児期の家族生活と職業生活 雇用流動化による育児期の家族について説明し、グループワークの「架空の家族」のこれからについて考える。 |
| 第15回 | これからの家族:個人化と社会的包摂 生活保障システムの危機のなかでの家族について考え、グループワークの「架空の家族」のこれからについて考える。 |
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