受講者は、この授業を履修することによって、奈良時代の政治と文化に関する基礎的な知識を得るとともに、『続日本紀』などの文献史料や、古代の史跡・文化財に親しむことができるようになります。
| 第1回 奈良時代史概説 |
| この講義で扱う壬申の乱から宇佐八幡神託事件までの政治と文化について概説する。 |
| 予習内容:高校教科書の奈良時代史に関わる部分を読み直しておく。(60分) |
| 復習内容:配付資料を読み直して奈良時代史について理解を深める。(60分) |
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| 第2回 祥瑞と改元 |
| 祥瑞とは君主の善政を讃えて天がもたらす特異な自然現象のことである。奈良時代には祥瑞による改元が行われていたため、「亀」や「雲」を含む年号が多いが、その多くは時の政治を正当化するための作為であった。 |
| 予習内容:奈良時代にはどのような年号があるのか調べておく。(60分) |
| 復習内容:配付資料を読み直して祥瑞改元について理解を深める。(60分) |
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| 第3回 壬申の乱 |
| 壬申の乱に至るまでの中大兄皇子と大海人皇子、壬申の乱の経過と結果、そして壬申の乱が後世に与えた影響について考える。 |
| 予習内容:壬申の乱について、書籍・インターネットなどで調べておく。(60分) |
| 復習内容:配付資料を読み直して壬申の乱について理解を深める。(60分) |
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| 第4回 伊勢斎王 |
| 斎王は天皇に代わって伊勢神宮に仕える未婚の皇女で、斎王の居所が斎宮である。その制度と特色を『延喜式』などから概観し、その成立と意義を壬申の乱に関連づけて理解する。 |
| 予習内容:斎王と斎宮について、斎宮歴史博物館のHPなどで調べておく。(60分) |
| 復習内容:配付資料を読み直して斎王について理解を深める。(60分) |
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| 第5回 天皇と仏教 |
| 自らは「神」として仏教を外から支援した天武天皇、仏教に深く帰依して在位中に出家した聖武天皇、道鏡を寵愛して尼のまま重祚した称徳天皇。この差がなぜ生じたのかを考察する。 |
| 予習内容:藤原京の大官大寺・薬師寺について、書籍・インターネットなどで調べておく。(60分) |
| 復習内容:配付資料を読み直して天皇と仏教との関係について理解を深める。(60分) |
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| 第6回 古代国家と東人 |
| 古代国家は、東国の人々を東人と呼び、彼らの武力を王宮の警護や天皇の身辺警護、さらには防人・征夷軍など辺境政策に利用してきた。反逆者予習内容:亀山市史考古編HP・関ケ原町歴史民俗資料館HPを閲覧し、鈴鹿関・不破関について調べておく。(60分) |
| 復習内容:配付資料を読み直して古代国家と東人について理解を深める。(60分) |
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| 第7回 聖武天皇の東国行幸 |
| 藤原広嗣の乱の最中、聖武天皇は突如として平城京を離れ、伊賀・伊勢・美濃・近江・山背への行幸を経て、恭仁京に遷都する。かつては広嗣の乱からの逃避行とみなされてきたが、そうではないことが近年の研究で明らかになってきた。東国行幸に込められた聖武天皇の主体的意思を、彼の足跡に関わる近年の発掘調査の成果を踏まえ、文献史料を読み直しながら考える。 |
| 予習内容:聖武天皇の東国行幸の評価を大きく変えることになった禾津頓宮跡の発見について、インターネットなどで調べておく。(60分) |
| 復習内容:配付資料を読み直して聖武天皇の東国行幸について理解を深める。(60分) |
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| 第8回 恭仁京と紫香楽宮 |
| 聖武天皇が国分寺・国分尼寺建立の詔を発した恭仁京と、大仏造立の詔を発した紫香楽宮の構造と性格を概観し、これまで不可解とされてきた難波宮遷都と紫香楽宮行幸に新解釈を加え、紫香楽での大仏造立を断念して平城京に還都するまでの聖武天皇の行動について考える。 |
| 予習内容:恭仁京と紫香楽宮・甲賀寺について、書籍や国史跡紫香楽宮跡公式WEBサイトなどで調べておく。(60分) |
| 復習内容:配付資料を読み直して恭仁京と紫香楽宮について理解を深める。(60分)調べておく。(60分) |
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| 第9回 聖武天皇と大仏 |
| 聖武天皇はなぜ大仏を造ったのか、開眼供養会を天平勝宝4年(752)4月9日におこなったのはなぜか、開眼供養会で彼が示したかったものは何かを考える。 |
| 予習内容:東大寺および大仏について、書籍や東大寺HPなどで調べておく。(60分) |
| 復習内容:配付資料を読み直して聖武天皇と大仏について理解を深める。(60分) |
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| 第10回 行基の社会事業と大仏造立 |
| 国家の弾圧を受けながら民衆に布教し、土木工事などの社会事業を行っていた行基は、やがて聖武天皇による大仏造立に弟子を引き連れて参加し、仏教界最高の地位に就く。そのことの意味を、仏教者としての行基の立場から考える。 |
| 予習内容:行基およびその足跡について、書籍・インターネットなどで調べておく。(60分) |
| 復習内容:配付資料を読み直して行基について理解を深める。(60分) |
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| 第11回 八幡神 |
| 現在の大分県にあたる宇佐地方の神であった八幡神が、国家を鎮護する神として発展し、ついには宇佐八幡神託事件が発生するに至る理由について考える。 |
| 予習内容:宇佐神宮HP・石清水八幡宮HPを閲覧し、八幡神について調べておく。(60分) |
| 復習内容:配付資料を読み直して八幡神について理解を深める。(60分) |
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| 第12回 春日社と藤原氏 |
| 藤原氏の氏神である春日社(春日大社は1946年以降の名称)は、中臣氏の祖先神である天児屋命・比売神のほか、常陸国の鹿島神、下総国の香取神という、関東地方の神を祭っている。 |
| そのことの意味を、藤原氏および朝廷と東国との関係、奈良時代の政治史との関係から考える。 |
| 予習内容:春日大社HP・鹿島神宮HP・香取神宮HPを閲覧し、祭神や歴史について調べておく。(60分) |
| 復習内容:配付資料を読み直して春日大社と藤原氏について理解を深める。(60分) |
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| 第13回 古代の吉野 |
| 古代の吉野は、神仙の住む聖域、あるいは国栖が住む異境とされ、天皇がしばしば行幸した。 |
| また日照りや長雨の時には丹生川上神社に馬を奉納して天候回復を祈った。 |
| 天皇や貴族にとって吉野がいかなる場所であったのかを考察する。 |
| 予習内容:吉野の歴史について、書籍・インターネットなどで調べておく。(60分) |
| 復習内容:配付資料を読み直して古代の吉野について理解を深める。(60分) |
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| 第14回 古代の銭貨 |
| 富本銭はなぜ流通に失敗したのか、和同開珎は富本銭の失敗から何を学んで流通に成功したのか、本朝十二銭と言われる銅銭が国家によって繰り返し発行されたのはなぜかを考える。 |
| 予習内容:富本銭・和同開珎について、書籍・インターネットなどで調べておく。(60分) |
| 復習内容:配付資料を読み直して古代の銭貨について理解を深める。(60分) |
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| 第15回 国号「日本」の成立 |
| 「倭」から「日本」への国号の変更は、いつ、いかにしてなされたのか。そして、いかにして国際的な承認を勝ち得たのか。 |
| そこには壬申の乱に勝利した天武天皇の「日」の思想と、33年ぶりの遣唐使として唐に渡った粟田真人の壮大な外交交渉があった。 |
| 予習内容:国号「倭」と「日本」について、辞典類で調べておく。(60分) |
| 復習内容:配付資料を読み直して粟田真人について理解を深める。(60分) |