特定非営利活動法人 大学コンソーシアム大阪 
The Consortium of Universities in Osaka

2026年度シラバス

Web出願登録締切

3月23日

出願票提出締切

3月25日

科目番号

I26049

科目名

AIリテラシー

科目開設大学名

近畿大学

英文科目名

AI Literacy

配当学年

1

単位数

2

募集定員

10名

年間日程

年間日程表PDF

連絡先

大学院・共通教育学生センター
TEL:06-4307-3036

担当教員

波部 斉

履修条件等

時間割

木曜日 10:45〜12:15 

開講期間

前期 

教室

キャンパス

講 義 内 容

講 義 概 要

本授業は、生成AIを含むAI技術を、安全に、適切に、責任を持って利用するためのAIリテラシーを身につけることを目的とする。
前半では、AIの歴史(推論・エキスパートシステム)、汎用AIと特化型AI、機械学習(教師あり/教師なし/強化学習)、データ分析の進め方(仮説検証サイクル)、ニューラルネットワークの学習と推論、評価と再学習といった基礎概念を幅広く学ぶ。続いて、生成AI(大規模言語モデル)を「次トークン予測」「埋め込み」「Attention/Transformer」「確率的生成」という観点から理解し、なぜ誤り(ハルシネーション)や偏りが生じ得るのかを原理から捉える。
後半では、その理解を土台に、生成AIを用いた調べ物・文章作成・学習支援等を題材に、質問設計、根拠確認、検証、引用・申告、プライバシー・セキュリティ、バイアス・公平性などの実践的スキルを演習中心に習得する。
各回で簡単な課題に取り組み、最終回では自分の用途に対するAI利用方針(ルール)と検証付き成果物をまとめることで、AIリテラシーを身に付けることを目指す。

到 達 目 標

1. AIの基本概念を例を挙げて説明できる。
2. ニューラルネットワークと生成AIの原理を、限界と結び付けて説明できる。
3. 生成AIを用いた調べ物において、適切な質問設計を行い、得た情報を構造化して整理できる。
4. 生成AIの出力を検証し、適用範囲と不確実性を明示した上で利用の可否を判断できる。
5. 学術的誠実性・著作権・プライバシー/セキュリティ・バイアスの観点からリスクを特定し、利用ルールを設計して実践できる。

授 業 計 画

第1回      導入:AIリテラシーとは何か/授業の進め方
- AIの便利さ限界とそれに伴うリスクと責任とは
- 授業内での生成AI利用ルールについて
- 課題の提出方法について(テンプレートの利用方法)
予習内容:生成AIを使ったことがない場合は任意の生成AIサービスで簡単な質問を1回試す(60分)
復習内容:課題のテンプレートを活用して指示された課題に取り組む(120分)
第2回      AIの全体像(歴史・推論・汎用/特化・学習分類)
・AIの歴史:推論/知識表現/エキスパートシステムの考え方と限界
・汎用AIと特化型AI:期待値調整、適用範囲の定義
・機械学習の分類:教師あり/教師なし/強化学習
予習内容:「推論」「エキスパートシステム」「教師あり学習」の用語をざっと調べ、各1行で説明できるようにする(60分)
復習内容:出題された課題に取り組む(120分)
第3回      データ分析の進め方/仮説検証サイクルとML実務サイクル
・データ分析の基本手順:目的→仮説→データ→分析→解釈→改善
・AIの学習と推論の違い
・評価の考え方、再学習(再訓練)が必要になる典型(データ変化・劣化)
予習内容:データ分析を活用できる身近なテーマを1つ選び「知りたいこと(目的)」を文章で書いておく(60分)
復習内容:出題された課題に取り組む(120分)
第4回      生成AI入門:言語モデルは何をしているのか
- Web検索と生成AIとの違い
- 言語モデルによる予測による応答の生成
- 生成AIにでの誤りが生じるやすいケースとは
予習内容:生成AIに「昨日のニュース」など曖昧な質問を投げ、回答の不確かさを1つメモする(60分)
復習内容:出題された課題に取り組む(120分)
第5回      ニューラルネットワークの原理(1):モデル(層・重み・活性化)
- ニューラルネットワークの基本構造
- パラメータ(重み)が学習されるとはどういうことか
- モデル容量と表現力
予習内容:「線形結合」「パラメータ」の意味を各自で調べる(60分)
復習内容:出題された課題に取り組む(120分)
第6回      ニューラルネットワークの原理(2):学習(損失・勾配・誤差逆伝播)
- 学習における損失の役割
- 誤差逆伝播のイメージ
- 過学習の概念と簡単な対策
予習内容:「過学習」という言葉の意味を調べ、1文で説明できるようにする(60分)
復習内容:出題された課題に取り組む(120分)
第7回      生成AIの原理(1):トークン化と埋め込み
- 言葉や文脈をベクトルデータとして表現する方法
- 類似度と「意味」との関係
予習内容:生成AIに短文と長文を入力して、応答の変化(要約される/取り落とす等)を観察する(60分)
復習内容:出題された課題に取り組む(120分)
第8回      生成AIの原理(2):Attention/Transformerと確率的な文章生成
- Attention/Transformerの直感的な説明
- 確率分布からの文章生成
予習内容:生成AIに同じ質問を2回投げ、出力の違いを比較しておく(60分)
復習内容:出題された課題に取り組む(120分)
第9回      生成AIを用いた調査(1):質問設計と情報整理
- 調査に向いた質問形式と質問内容の改善プロセス
- 情報の構造化(箇条書き、表)
予習内容:調べたいテーマを1つ決めておく(授業内容に関連が望ましい)(60分)
復習内容:出題された課題に取り組む(120分)
第10回     生成AIを用いた調査(2):根拠の確認や出典の信頼性
- 出典確認の方法と不確かな場合の対処
- 一次情報・公的情報・二次情報の区別
予習内容:調べたいテーマに関して一次情報源を探しておく(60分)
復習内容:出題された課題に取り組む(120分)
第11回     生成AIの応答の検証(1):数値・固有名詞・手順
- 生成AIが間違えやすい要素
- 検証の優先順位付けと検証チェックリストの作成
予習内容:AIの回答で「数字/固有名詞/手順」が含まれる例を1つ用意しておく(60分)
復習内容:出題された課題に取り組む(120分)
第12回     生成AIの応答の検証(2):比較・反証・再現
- 同一質問を条件を変えて行うことによる比較(前提追加、制約変更、別表現)
- 反証と再現について
予習内容:教科書第7章を読んでおく.(60分)
復習内容:誤差逆伝搬法,活性化関数などの用語について復習しておく.(120分)
第13回     学術的誠実性:課題・レポートでのAI利用
- 剽窃・捏造・盗用とAI利用との関係
- 再現性の重要性
- 学習支援としての適切な利用例
予習内容:自分の提出物でAIを使うとしたら「どこまで許容か」を考える(60分)
復習内容:出題された課題に取り組む(120分)
第14回     著作権・引用・要約:文章/画像/コードの扱い
- 引用と要約の違い、出典の示し方
- 生成物に対する責任
- コード開発支援時の注意事項
予習内容:「引用」「要約」「パラフレーズ」の違いを調べ、例を1つずつ用意しておく(60分)
復習内容:出題された課題に取り組む(120分)
第15回     プライバシー・セキュリティ/バイアス・公平性/総合演習(最終課題)
- 入力してはいけない情報とは
- 安全な入力にする方法(匿名化・抽象化・分割)
- バイアスと公平性
ー 最終課題の出題
予習内容:これまでの授業を振り返っておく(60分)
復習内容:最終課題に取り組む(120分)

評 価 方 法

原則的に毎回出題する課題 70%
最終課題 30%

授業の方法

オンライン(リアルタイム)

教 科 書

適宜資料を配付する

参 考 書