分子生物学をはじめとし、人体の機能をより深く理解することが可能となってきた。その結果、遺伝学においてもリスク予測等の疫学情報を基にした確率的な学問から科学根拠に基づいた分子病態を知ることが可能となり、新しい学問へと展開しつつある。染色体解析に始まり、ゲノム解析、エピジェネティクな修飾、発現解析など多様な遺伝学的解析を重ねることで、発症予測や治療選択など実践的な医療に応用が始まっており、画一的な治療法から個々の多様性に即し適切な医療提供ができる"Precision Medicine”が求められている。本科目では分子生物学を基礎とし、ヒトに生じる生理学的あるいは病的状態(病態)、社会が求めている医療やそれを担う人材について深く理解することを目的とする。
講義が主体となるが、適宜グループディスカッションとプレゼンテーションを行い目的を達する。
| 第1回 ヒトの病態理解と科学的進歩 |
| ヒトの病態理解のために長きにわたり科学の進歩が積み重ねられてきた。その概要を知る。 |
| 予習内容:関連科目での既存の知識を整理し講義に臨む。(15分) |
| 復習内容:授業中配布した資料をもとに参考書やWEB情報を加えてより深い知識とする。(30分) |
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| 第2回 生物学、分子生物学、遺伝学、細胞遺伝学、分子遺伝学、ゲノム学の流れ |
| 生物学、分子生物学、遺伝学、細胞遺伝学、分子遺伝学、ゲノム学などの研究の流れを理解し、将来像を考える。 |
| 予習内容:関連科目での既存の知識を整理し講義に臨む。(15分) |
| 復習内容:授業中配布した資料をもとに参考書やWEB情報を加えてより深い知識とする。(30分) |
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| 第3回 細胞、染色体、DNA、RNA、ゲノム、タンパク質 |
| 細胞、染色体、DNA、RNA、ゲノム、タンパク質の関係性を学び、分子病態を司るメカニズムを学ぶ。 |
| 予習内容:関連科目での既存の知識を整理し講義に臨む。(15分) |
| 復習内容:授業中配布した資料をもとに参考書やWEB情報を加えてより深い知識とする。(20分) |
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| 第4回 染色体異常 |
| 染色体の数的異常や構造異常がもたらす身体的な影響について学ぶ。 |
| 予習内容:関連科目での既存の知識を整理し講義に臨む。(15分) |
| 復習内容:授業中配布した資料をもとに参考書やWEB情報を加えてより深い知識とする。(30分) |
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| 第5回 メンデル遺伝病 |
| メンデル遺伝形式である常染色体顕性遺伝(AD)、常染色体潜性遺伝形式(AR)、X連鎖性遺伝形式(X-linked)についてその特徴と疾患を学ぶ。 |
| 予習内容:関連科目での既存の知識を整理し講義に臨む。(15分) |
| 復習内容:授業中配布した資料をもとに参考書やWEB情報を加えてより深い知識とする。(30分) |
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| 第6回 遺伝子情報、エピジェネティク修飾、転写異常 |
| 遺伝学的情報は、染色体や遺伝子配列情報に加え、エピジェネティック変異からの転写制御によっても多様性をもつことを学ぶ。 |
| 予習内容:関連科目での既存の知識を整理し講義に臨む。(15分) |
| 復習内容:授業中配布した資料をもとに参考書やWEB情報を加えてより深い知識とする。(30分) |
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| 第7回 第1回~6回「分子遺伝学」のまとめ |
| 予習内容:関連科目での既存の知識を整理し講義に臨む。(15分) |
| 復習内容:授業中配布した資料をもとに参考書やWEB情報を加えてより深い知識とする。(30分) |
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| 第8回 小児先天性代謝異常 |
| 小児先天性代生下後、極早期から代謝疾患が明らかになり、加療する場合がある。代謝酵素欠損などには適切な処置がなされている場合がある。 |
| 予習内容:関連科目での既存の知識を整理し講義に臨む。(15分) |
| 復習内容:授業中配布した資料をもとに参考書やWEB情報を加えてより深い知識とする。(30分) |
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| 第9回 小児先天性疾患 |
| 小児の先天性疾患について、その病的原因と症状を学ぶ。 |
| 予習内容:関連科目での既存の知識を整理し講義に臨む。(15分) |
| 復習内容:授業中配布した資料をもとに参考書やWEB情報を加えてより深い知識とする。(30分) |
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| 第10回 遺伝性神経難病 |
| 遺伝性神経難病はポリグルタミサン病が多く、ゲノム内のCAGリピートやCTGリピートによるゲノム延長に起因している場合がよく知られている。脊髄小脳変性症やハンチントン病などを紹介する。 |
| 予習内容:関連科目での既存の知識を整理し講義に臨む。(15分) |
| 復習内容:授業中配布した資料をもとに参考書やWEB情報を加えてより深い知識とする。(30分) |
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| 第11回 がん発生メカニズム |
| がん発生を引き起こすがん遺伝子、がん抑制遺伝子、修復遺伝子の本来の機能を理解するとともに病的バリアントが生じることで機能を失うことを学ぶ。さらに多段階発がん説についても理解する。 |
| 予習内容:関連科目での既存の知識を整理し講義に臨む。(15分) |
| 復習内容:授業中配布した資料をもとに参考書やWEB情報を加えてより深い知識とする。(30分) |
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| 第12回 がん遺伝子異常で生じるがん |
| がん遺伝子の増幅、染色体異常による機能獲得、病的変異などで生じるがんについて学ぶ。 |
| 予習内容:関連科目での既存の知識を整理し講義に臨む。(15分) |
| 復習内容:授業中配布した資料をもとに参考書やWEB情報を加えてより深い知識とする。(30分) |
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| 第13回 遺伝性腫瘍 |
| がん抑制遺伝子の異常によって生じる遺伝性乳癌卵巣癌(HBOC)、リンチ症候群(HNPCC)、家族性大腸ポリポーシス(FAP)、リ・フラウメニ症候群、ポイツ・ジェガーズ症候群、若年性ポリポーシス症候群、PTEN過誤腫症候群などを概説する。 |
| 予習内容:関連科目での既存の知識を整理し講義に臨む。(15分) |
| 復習内容:授業中配布した資料をもとに参考書やWEB情報を加えてより深い知識とする。(30分) |
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| 第14回 がんゲノム医療 |
| 2019年からがんゲノム医療が保険医療として実施されている。その他、コンパニオン診断、二次的所見としての遺伝性腫瘍や遺伝性循環器疾患について学ぶ。 |
| 予習内容:関連科目での既存の知識を整理し講義に臨む。(15分) |
| 復習内容:授業中配布した資料をもとに参考書やWEB情報を加えてより深い知識とする。(30分) |
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| 第15回 第7回~14回「遺伝性疾患」のまとめ |
| 予習内容:関連科目での既存の知識を整理し講義に臨む。(15分) |
| 復習内容:授業中配布した資料をもとに参考書やWEB情報を加えてより深い知識とする。(30分) |
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| 定期試験 |
| 記述式で行う。 |
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